2.のこり香
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エレベーターの扉が開いた。 瞬間……中に入り込んできた風が運んできたのは、あの香り。 「……先輩?」 扉の向こうには、あの頃より少し大人になった先輩が……立っていた。 先輩は驚いたように目を見開き、エレベーターの扉が一度しまり掛けたのを私が慌てて『開』ボタンで開いた。
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