1.罰ゲーム

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 西日が差し込む教室。 私は1人、彼を待っていた。  コンコン  教室の扉は開いている。  彼はこちらを見ながら、横の扉をノックしていた。  逆光で顔はよく見えない。  私はその雰囲気だけで既に固まっていた。 「来てくれないかと思った」  彼はそう言いながら私の方へ近付いて来る。 「……」  緊張して……言葉が出ない。  私は窓側に近い教卓の横に立っていた。  彼は黒板の前を通り、私のすぐ側までやって来た。  今私は……教卓の1段高い所から、彼に見下ろされている。  このシチュエーションは、何だろう?  位置的にはかなり近い。  逆光でも今なら彼の表情もハッキリと分かる。 「あの……」  私が言い掛けた時。  彼は右足を1段下ろし、そのまま右手を私の頭の後ろに回した。  引き寄せられる……。  彼の顔が少し右に傾き、私の少し開いた唇に彼のソレは重なった。  あまりに突然で、私は目を見開いたまま 彼に唇を奪われた。
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