―日常―

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「よしっ。休憩終了! 次始めるぞ」  ちょっと休憩の時間が長すぎたかもしれない。汗も完全に渇いてるし、これ以上は体が冷えて動きにくくなる。 「うんっ! 次は負けないよ!」 「手加減……とかは?」 「絶っ対にしない!」  うぅ……。嫌だなぁ。 絶対ボコボコだ。意味わかんないような絞技とか空中殺法とか……。  体術か……。気乗りしないけど、やらない訳にはいかないよな。 「っし。やるぞ!」  飛び上がるように立ち上がり、跳ねるようにミズキから距離を取る。  ミズキも既に立ち上がり、準備OKみたいだ。  サラサラと流れる風に葉が舞う。俺の頬に風が当たった瞬間。  地面を思い切り蹴った。  先手必勝。狙うは脚。 足払いをかけて一気に終わらせてやる!  素早く距離を詰め、あと二メートル付近でスピードを落とし体を倒す。    手を地面に付け、腕を軸に体を回した。  このまま当たればミズキは地面に倒れ――! 「ふふっ、残念!」  完璧に読まれていたようだ。ミズキは地面から足を離す。  バネのような瞬発力でミズキは俺の足払いを回避。  しかしこれは予想の範囲内だ。伊達にミズキと組み手をやり続けてきた訳じゃない!
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