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『だからぁー、コンビニ見えたら右にいって銀行あるでしょ!?』
「ねぇから言ってんだろ」
『もぉなに?港の倉庫くらい雰囲気で分かるじゃん!ワルの集会の定番でしょ!』
「1人でいると集会なんて必要ねぇからな。んな集まる場所なんて知るか」
昨日ホテルで世話になった女、香織にナビをしてもらいながら港付近を歩いているが、どうやら西のユージをよく見かける倉庫があるらしい。
なんとかたどり着こうとするが、この女さっきから嘘を言いやがる。
「あんのは浜公園だぞ?」
『それは逆なの!あーもう!分かったアンタ動かないで!あたしがなんとかする!』
「なんとかって――」
『一歩も動かないで!そしたら倉庫まで連れてってあげるから!』
そういうと、通話が切れちまった。
どうするつもりだあの女?
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