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柚月が目を覚ますとそこは茶一色だった。
体を起こし辺りを見渡すと、ここが部屋だということがわかる。
土を固めて作ったような壁、床、天井。
四角い部屋には窓らしき板張りが1箇所だけある。
もう1つ、出入口だと思われる縦に長い大きな穴があるが、暗くてその先は見えない。
部屋は全体的に薄暗く、小さな灯火しかないようだ。
──ここは何処だろう?
全く身に覚えのない部屋に困惑する。
キョロキョロと何度も見渡していると、大きな穴から人がスッと入ってきた。
男だった。
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