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歳は同じか、ちょっと上ぐらいだろう。
左側の顔の横の髪がやや長めで黒く他は短髪に紅。
目付きは悪いが金色に輝く瞳は綺麗だと思った。
体躯はがっちりしていて、服の上からでもわかる程筋肉質だ。
「起きていたのか……」
それだけ言って、暗闇の方へと帰っていった。
──怖そうな人だな。
最初の感想はそれだった。
彼が放つ無愛想な面構えとオーラが、冷たく感じた。
彼はすぐに帰ってきた。
「これ喰え。」
と言って差し出してきたのは粥のようなものだった。
「そういえば、お腹空いてるかも」
椀を受け取りスプーンで掻き混ぜると、温かい湯気と共にいい匂いがした。
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