第二章:現実との境界線

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…はぁ…はぁ… ……。 静けさが広がる放課後の教室に荒い吐息が響きわたる… 「っ何んだよアレ」 呼吸も乱れ動揺した声で木更津が呟いた。 「…………。」 「ハァ……ハァ……?…………。」 「?」 (何だ?静かになった?木更津の気配が…) 気になって顔を上げると 「どうした?悠羽、また何かあったのか?」 黙ってる僕に心配そうに木更津が詰め寄って来た★ 「ああ、大丈夫…大丈夫。混乱してる…だけ」 「よかった。気分とか悪くなったんじゃないかと思った。悪くなったら言えよな。で?…悠羽どうする?-刀-職員室に持って行けなくなったけど?」 僕の返事に安心したのか優しく聞かれた。 (そうだ…当初の目的は、この刀を職員室に持って行く事だった、けど…アレは何だ?幻覚?それだったら木更津に見えるのはオカシい…考えろ…まずは…) 深呼吸をして立ち上がり 「いつまでもココに居られないし…学校の外に出よう」
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