第二章:現実との境界線

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木更津も立ち上がり 「出るって、どうやって出るつもりだよ?」 「窓からでもドコからでも出れるだろ、とにかく今は居ないみたいだし下の階に行くぞ」 言って廊下のドアを開ける 「簡単に言うなよな(溜息)」 それにしても木更津は、文句は言っても平然とついて来るし、僕の考えを否定する気は無いらしい。その度胸には感心する。 慎重に廊下を進むとサッキの事が嘘みたいに静まり返っていた… (何だよ普通だな…いや静かなのがオカシイのか…/苦笑) 「悠羽…」 「どうかしたか?」 「どうか、つーかサッキのって本物かな?」 苦笑いしつつ聞いて来る木更津 「今更か?だいたい、あんなのに本物も偽物も無いだろう(溜息)」 冷静を装い答えるが、自分でも現実なのか分からなくなっていた… 階段を2階へ下りていた、サッキ僕等が居たのが3階だ…。 2階に下りた時、背中にサッキと同じ寒気を感じ咄嗟な判断とは言え木更津を庇う様にして異端なるモノから回避をしていた。 ちっ☆ 思わず舌打ちをしていた。 「塞がれたか…」 回避をした事で1階へ行ける階段から離れてしまった。 「逃げるぞ雅楽!!コッチだ」 走りだす僕にスグに付いて来れる彼は反応が早い、悔しいが彼の方が数段に運動神経が良いのだろう…この時間だけで、それがヨク分かった。 僕が助けたり判断が早いのは… あの異端なるモノを僕は身体のドコかで知って居るからかもしれない… 何故だかスゴく納得がいった。そう思った時、腕を掴まれ教室に引き込まれた…
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