第二章:現実との境界線

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「職員室で化け物に会わなければいいね」 軽く恐ろしい事を言う木更津に 「ははっ。そうなったら、最悪!頼りの先生がアウトって……なんか…………」 「どうしたの?」 勢い良く言って酷くテンションが下がった。ビックリしたのと混乱してたのもあって興奮状態にあったのが、木更津との会話で我に返ってしまった『何言ってるんだ僕』と、自問自答をしてしまう 「…冷静になって現実的に考えると夢見てんのかな~って思わないか?」 「へー俺、今、悠羽の夢見てるんだ?そっか、そっか」 なんだか素っ気なく返されてしまった。 (……よく分からないけどコイツ何か変だ。) 「いや、さっきから答えは出ないけどアレは本当に存在したモノだったのか、2人して幻覚でも見てたんじゃないかって意味で別に夢がどーとか…」 (コイツ全然わかってねー!!人が真剣に悩んでる事を…) 「分かってるよ」 「…?」 「考えたけど答えは出ない問題だし、どの答えも現実的じゃない。でもさ、分からない答えを探すの止めない?」 「なっ??雅楽?」 (何を言いだすんだ。探すのを止める?) 「俺、悠羽との出会いが夢とか嫌だし、そんな曖昧な出来事に満たされた今を乱されたくないな」 「嫌って…」 「たとえ夢でも悠羽がそんな事、言わないで欲しい」  「…っ。??何だよ。」 返事は無い。 「あー、分かったよ言わなきゃイイんだろ?ホントはよく分からないけど。…僕だけ現実逃避して何か傷付けたみたいで悪かったな」 「え?現実逃避してるのは俺だよ悠羽ちゃん」 「……」 「そうか。そうだなお前はバカだったんだな。会って話て分かった。もう僕はお前と喋らない」 「え?何で?何でそうなるの!?待ってよ悠羽ちゃん」 「うるさい着いて来るな!お前は帰れ」 「ねー怒ったの?悠羽ちゃん飴あげるから機嫌なおして」 「飴だ?そんなん要らないし帰れ!!」
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