飴よりも甘い

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 知らないうちにぼくは小さな  公園に着いていた。  「ふぇっ‥」  告白もしないで失恋なんて  悲しすぎるよね。  涙が止まらず、泣きつづけて  いると背中から温もりを感じた  「ふぇ?‥だ、れ?」  「俺!‥お前なんで泣いてんの」  後ろにいるのは涼介だった。  「な、んでもないっ」  「なんでもなくないだろ  お前が泣いてると俺も悲しく  なるから泣き止めよ。」  「‥だったら‥こんなこと  しないで!期待させないで!」  「は?‥期待って?なにが?」  どーせ叶わないのなら  気持ちを伝えて、吹っ切れて  しまおうと思った。  「涼介のことが好きなの!  だから、気持ちのないキス  なんか嫌だった。  ほら、気持ち悪いでしょ?」  涼介の瞳を真っ直ぐと見つめ  自分の気持ちを伝えた。  すると涼介は一瞬驚いた顔  をしてから照れた顔を見せて  ぼくに抱き着いてきた。  「ちょっと、涼介?!  こうゆうことやめてってば!」  「俺も、好き‥。  ずっとお前が好きだった。」  「へっ?‥んうっ/」  想いが通じた後のキスは  飴よりも甘かった気がした―。  おわり  →あとがき _
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