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妹「今までずっと憎かったんでしょう……?ずっと、ずっと………私を……憎んで……恨んで……」
兄「…………………違う」
妹「なのに私はお兄ちゃんに甘えて……調子に乗って……抱き締めてもらったりして……」
兄「………………違うよ」
妹「お兄ちゃんの優しさに甘えて…………ははっ……笑えるよね……恨まれてるのに……お兄ちゃんも少しは嬉しいんだとか勝手に思い込んで………笑えるよ……」
兄「………違うんだよ……お前のせいじゃない」ギュッ
妹「離してよ………」
兄「離さない」ギュ
妹「離してよ……!!」
兄「駄目だ。離さない」
妹「離してよ……私……私もう……どうすればいいの?」グスッ
兄「どうもしなくていい」
妹「どうすれば………どうしたら許して……くれる?………私が……私が死ねば……」
兄「恨んでないよ」
妹「嘘だよ………そんなわけない……」
兄「そんなに憎い相手を俺は抱き締めたりしない」
妹「………………だって」
兄「そんなに憎い相手なら、とっくに殺してるよ」
妹「………あ……………うああああああああああぁ!」グスッ ヒック
兄「大丈夫だから。大丈夫」ギュ
妹「」スー スー
兄「泣きつかれたか……」ぎゅー
妹「ん………」スー スー
兄「恨んでない……憎んでない……か」
兄(もし、事故があったあの日に原因を聞いてたら………)
兄(憎んでないなんて………言えたかな……)
兄(言えたとして、こいつを責めずに居れたかな……)
兄「………愚問……かな、そんなこと」ナデナデ
妹「んぅ………」スー スー
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