松尾晃太

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うん、荷物少なくてよかった バックのチャックを閉めているとインターホンが鳴った。 一階からは機嫌の良い母の声が聞こえてきた。 と、瞬間に背後からぎゅぅっと抱き締められた。 蒼「金ダメ!!行かせないっ!!」 声の主はさっき電話をしていた蒼だった。 晃太「蒼…また窓から入ったな?」 蒼「そんなのどうでもいい!今は、金のこと!!」 どうでもいいって… 「蒼。喚くんじゃありません」 「そうや、蒼。ちゃんと話し合うんやから」 部屋に入ってきた紅と緑が俺の後ろにいる蒼に言う。 行動早いだろコイツ等… 紅と緑が俺の前に座り、真剣な顔を向ける。 紅「金、総長をやめ、カラフルを抜けるって本当ですか?」 カラフルとは族の名前だ。 紅(ベニ)は幹部を努めていて、頭脳派。 緑(エン)はおちゃらけたヤツだが、仲間思いの頼れる副総長。 蒼(ソウ)は族一番の甘えん坊で、何故だか俺に懐いてる。 そして俺が族を作った本人、金だ。 透き通るほど綺麗な金の髪、と言うことから金と呼ばれるようになった。 通り名は『金蝶』  
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