王道転校生

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竜人「晃太、入ってこい」 窓からの外の景色を眺めているとガラッと扉が開いた。 一瞬にして教室の中がどよめき、騒つく。 視線をさっきまで見ていたクソホスト教師に移した時、その横に立つ真っ黒なまりも一緒に視界に入った。 俺は心の中で盛大に吹いた。 何故なら、正しく王道っ!ていう格好をしていたからだ。 晃太「松尾晃太です!皆、仲良くしてくれよっ」 ボサボサの黒髪、黒縁眼鏡、ここは王道。 髪の奥に潜む美形…これもこの笑顔を見れば分かる。 問題なのは……性格だ。 この手は予想外だった… 名前を知ればもうお友達!みたいな思考だったら厄介だ。 厄介すぎる ……ハァ…まぁ、巻き込まれないように遠くから監視するか… 巻き込んでくれるなよ、王道転校生 竜人「晃太の席は…」 そこでプツリと途切れた。 瀬川の視線を辿ると―――俺の隣の空いた席。  
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