黒猫との出会い

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    「お嬢さん!人の気遣いを何だと思ってるんだ!!これだから、最近の若「あーっ!!分かった、分かったから。私が悪かった。とりあえず、どんな話か教えて」 黒猫は怒り顔から一転、ニヤリと妖しい笑みを浮かべていた。 「約150年前に本当に起きた、君にも関わる不思議な話さ」 「……え?」 訳がわからない。 「一体どういう…「おっと、この先はお嬢さんが聞くというならば話すよ」 「………」 「どうする?」 「…聞く」 その言葉を聞いた猫は満足げに頷く。 「そうかい。まぁ、立ったままというのもなんだ。あの桜の樹の下に座ろう」 黒猫が示したのは、あの桜の大樹だった。 そこへ行き、樹の根元に腰掛ける。 「じゃあ、始めようかね。…と、その前に。ずっと“お嬢さん”って呼ぶのもなぁ。お嬢さんの名を教えてくれるかい?」 「誠志-セイシ-。誠の志って書くんだ。男の子みたいな名前でしょ」 黒猫は首を横に振る。 「いや。誠志、良い名じゃないか。僕の名は浅葱-アサギ-。ずっと昔にもらった名なんだが気に入っていてね、ずっとこの名を使っている」 そう言った黒猫はふわりと笑った。 そして、真剣な表情になる。 「それじゃあ、始めようか。  とても不思議で…    とても温かい物語を…」
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