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「もしもーし…。潤ちゃーん?大丈夫…?」
あたたかいベッドの中で潤は目を覚ました。と、同時に悲鳴が上がる。
「ひぃやあーっっっ!!?」
無理もないのだろう。潤の周りにいたイキモノ達は人ではなかった…妖怪である。
人の形をとっている者から毛むくじゃらのわけのわからない生物まで。
とにかく、見た目も雰囲気も明らかに人ではなかった。
その中の一人、黒猫の耳と尾を生やした少女が潤に声をかける。
「大丈夫?ごめんね、怖がらせちゃったかな?」
潤を覗き込む金色の瞳は怪しく光っている。潤はさらに怯え、小刻みに震えだしてしまった。
「…悠里ねぇ、…相手が人間なら人間を呼ぼうぜ?こんな妖怪だらけの場所、初めてなら誰でも怖いって…」
台詞から考えるに声の主は人間であるようだ。潤は声の主を必死の思いで探す。
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