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「失礼します…」 高校1年の終わり頃。 修了式をやっとの思いで終えて、長い春休みが待っているはずだった。 「ようこそ。はじめましてだね」 今、私はこの学校の校長先生の部屋にいる。年季のはいった優しそうな顔からは威厳さえも感じられた。 彼は私の名をちゃんと知っているのだろうか。きっと彼にとって私はたくさんいる生徒の内の一人ですかないのだろう。 そう思うと、私は余計に早くここから出たいと思った。
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