プロローグ

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…少し、天使かと思った。 その元校長は、私の思考を読んだかのように言う。 「ははは、天使じゃないよ。かといって、人間でもないがね。…烏天狗という、妖怪なんだよ。…わかるかい?」 ショックを受けた。 心のどこかで、わかっていたのかもしれないけど。 人間で私と一人で会ってくれる者など、いるはずがないのだ。 「私もあなたと同じで…、 人間じゃないんですか?」 彼は答えなかった。 代わりに一枚の書類を取り出した。
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