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三月十五日、火曜日。
朝五時三十分、目覚めと同時にいつものようにテレビに集中する。この日の計画停電も中止になったことが発表されていた。
各地で計画停電が実施されていく中、私の暮らす地域はそれを免れていた。
実施されなかった理由は不明、ただ節電を心掛けることだけを伝えられた。電気を使用して治療することの、どこが節電なのか矛盾だらけだ。病院の利益しか考えていない院長に苛立ち、仕事をする気が徐々に失せていく。
それに続いて街のコンビニやスーパーからは様々なものが消えた。買いだめが始まったためだ。
私の家庭では丁度お米が残りわずかとなり、冷蔵庫の中身も少なくなっていた。
買い物に行っても必要なものがほとんど無い。少しだけあった惣菜と、チョコレートなどのお菓子を購入。
空腹と疲労によるストレスが日々貯まっていった。
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