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三月十九日、土曜日。
私が暮らす東京はだいぶ品物不足が解消されつつある。買い占める人々が減ってきたのだ。
今までの暮らしが如何に幸せだったか、この震災が無ければ気付かずに過ごしていた人は何人も居るだろう。
私たちは初めて知ったのだ。数多くの尊い命を引き換えに……。
だからこそ、忘れてはいけない。後世に伝えなければならない。そう思う。
これから日本は混乱と絶望に苛まれる毎日になるだろう。きっと、経済的危機に陥ることはどう足掻いても避けられない。
それでも、一人一人の小さな思いやりがきっとこの国を照らす光になるはずだ。
だからこそ、声を大にして言いたい。
「負けるな! 日本!」
「頑張れ! 日本!」
この国が、一つでも多くの本当の笑顔で溢れますように。
心から願う……。
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