序章的な何か

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   そして布団に入ると…… 「……今日も特に何もなかったな」  最近、よく思う事をまた考え始めてしまう。  別に今の生活に不満があるわけではない。  成績は少なくとも悪くはない。友達関係も良好で今日もわいわいといろいろ話して楽しかった。家族とも特に蟠りはないし問題ないと思う。  他も何不自由無いなんて事は流石にないが、それでも充実はしているだろう。  ただ、きっとそれが逆にそれが面白くないのだろう。  どうしてもなんかおんなじ事を繰り返している気分になる。  朝起こされ学校に行き、勉強し、友達と喋りながら下校し、家についたら風呂に入り、家族とご飯を食べ、そして寝る。  多少の違いこそあれど、結局は同じ事をしている。  でも、その内季節が変れば衣替えをしたりその季節ならではの事もある。  しかし、それだって去年、一昨年にもしていることだ。  このなんの変化も無く、ただただ生きてるだけな感じが俺は嫌なんだろう。  このサイクルに俺の考えは殆ど含まれず、“生きている”と言うよりは“生かされてる”という風に思えてしまう。
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