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自称「人生を楽しむ人」が「どんなことも楽しんだらいいんだよ。考え方次第。くよくよ悩んでいたってしかたない」…と言っていた。
例えば、雨の日に車に泥をはねられたとき。普通は怒る、悲しむ。だけど僕は違う。はねられたことすら楽しいと考える。…などと言っていた。
苦難の末、そこに辿り着いた彼らしいストイックな考え方。
あたしは「人生を楽しむ」けれど、負の気持ちを否定したくはない。全てを味わいつくすのが「楽しむこと」だと思っている。だから雨の日に泥をはねられればショックを受けるだろう。楽しく感じるとしたら、汚れてもかまわない服をきて家路の途中だった場合くらいだ。
きっとあたしがこう考えるのは守られて平和に暮らしているからだ。
毎日社会の戦場におもむく彼の暮らしとは生きるスタンスが違う。
どちらも生きるスタイルだ。似て非なるスタイル、それで惹かれあうなら、それでいいのだと思う。
だけど時々、彼の泣き出しそうな顔を見ると、楽しむのも楽じゃないんだなぁと思う。口にはしないけれど、祈るような気持ちになるのだ。
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