2 ~Let's go school!~

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そして放課後。特に用もないので帰ろうとすると、 「匠海さん!」 後ろから麗香がやって来た。 「よ。麗香。どうしたんだ?」 「い、一緒に帰りませんか?」 「うん」 オレは0.2秒で思考を終了させ、共に校門を出た。 帰り道、 「匠海さんってエッチなんですね」 「いや、だから誤解だって」 などと他愛のない会話をしていると、いきなり後ろに強い殺気を感じてしゃがみこんだ。 すると、今までオレがいた空間に、20万ボルトのスタンガン(いほーひん)が通りすぎて行くのが見えた。 すぐさま後ろをふりかえると、今朝もお世話になった審問会のみなさんがマントをかぶって勢ぞろいしていた。 『やはり貴様には血の制裁が必要なようだ・・・』 ヤバい。 本能が叫ぶ。 さっきまで気配すら感じなかったのに・・・ とことんスペックの高いクラスメイト達だ。 って感心してる場合じゃないっ!! 「さらばだっ!」 麗香に別れを告げて走り出す。 自慢じゃないが、運動神経は人並み以上にある・・・っ! 「ちょ、ちょっと匠海さん!?」 麗香の悲鳴が聞こえる。 スマン・・・麗香・・・ オレは・・・オレは、命が惜しい・・・! 『逃がすかぁぁ!』 「「オォォォォ!」」 地響きのような怒号が聞こえる。 オレは桜並木を覆面集団と駆け抜け、近所の方の通報により、1-Fの男子全員が警察のお世話になるという大惨事。 学校に呼び出され、一升瓶抱えた小都里先生に一晩中説教された。 「はぁ・・・」 思わず溜め息がでる。 解放されたのは小都里先生が寝てしまってからの夜の2時だった。 「初日からハード過ぎる・・・」 愚痴を漏らしながら帰る夜の道。 新しい生活のスタートは望む青春とはかけ離れていた。 「まぁ、これからだよな」 とにかく、スタートしたばかりなのだ。 時間は沢山ある。 そう意気込み、家の近くの角を曲がると、 『『ウェルカム』』 異端審問会のみなさんがまたまた勢ぞろいしていた。 「またか!?またなのか!?」 叫びながら夜の桜欄市を疾走する。 早くもオレの前途は、多難に満ちていた。
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