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な、なんか強引な理屈だな・・・
でも反論する言葉がない。
「わ、わかったよ。あ、葵・・・これでいいのかな?」
「ん。なーんか投げやりねぇ。佐久間さんの事は、もっと仲良さそうに呼んでたのに」
「それは、佐久間さんとはちょっと知り合いになってたから・・・」
「ね、匠海。佐久間さんとは、ほんとにただのクラスメイトなんだよね?」
「そうだってば。信じてくれよ」
「ふーん。じゃ、証明してもらおっかな」
「証明って?」
葵は手を後ろに組んで目を閉じ、小さく唇を突き出す。
「キス、して」
「はい?」
「単なるクラスメイトとキスできるなら、あたしとだってできなきゃヘンでしょ」
・・・葵、オレを挑発してるのかな?
「だから、さっきのはキスするつもりじゃなかったし、事実してないし・・・」
「いいからキスしてよ」
「いやだ」
「じゃあチューして」
「断る」
「接吻ならどう?」
「言葉変えただけじゃねぇか」
「しょうがないなぁ、舌入れるだけで許してあげる」
「舌・・・?」
一瞬、なんの事か分からず、しばらく考えて・・・オレは、頭の中がカッと熱くなった。
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