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「だから・・・その・・・」
もじもじと顔を少し赤らめてうつむく麗香。
こ、この仕草は反則じゃないか・・・。
「い、一緒に、学院へ、登下校してくれませんかっ!」
半ば怒鳴るように麗香は言った。
「え・・・?」
一瞬事態が飲み込めなくなる。オレに?オレに言ったのか?
・・・いやいやいや!!んなバカな。
こんなマンガのような話があるのか!?ヤラセなのか!?
チラッと麗香をみると、不安そうにこちらを見ていた。
「やっぱり・・・ダメですよね・・・」
今にも泣いてしまいそうだ。
う、、、これは、マズイ!
「い、いや、オレで良ければ喜んで」
実際、飛び付くような提案だ。
みんなもわかるだろう?
美少女と一緒に登下校だぜ?
誰もが夢見るシュチュエーションじゃないかっ!
この事態に興奮できない奴は、ホモの疑いがある。
すると麗香はパッと嬉しそうな顔になり、
「ありがとうございます!桐生さん」
と満面の笑みを浮かべてくれた。
か、可愛い・・・。
っと、そうだ。
「ごめん、それとさ、、、オレの事、名前で呼んでくれないかな?」
すると麗香はパチクリと瞬きをした。
「名前・・・ですか?いいですけど・・・どうしてですか?」
もっともな質問だ。
「オレさ、名字で呼ばれると親近感が持てないって言うかさ、仲良くなりたい人とか、友達には下の名前で呼んで貰うんだ」
と言っても、『桐生という名字が言いづらい!』
という友達が名前で呼んだのが最初だが。
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