茜色

2/2
前へ
/84ページ
次へ
茜色に染まってゆく あの空と同じ教室 動くものは 私とあなた以外にはない チャイムが遠くで響いて でもそれだけしか聞こえなくて この胸の音さえもうるさく感じる あなたはそのまっすぐな瞳で 私の言葉を待っている 声を出そうと口を開くと 驚くほど喉が渇いていた 伝えたい 伝えたい その思いだけで言葉をつなぐ あなたの事が好きで すきでスキで好きで それ以上なんにも思いつかない あなたがいるのなら 何もいらないから どうかこの私を 好きになって 理由なんて聞かないで 困らせたならごめんね いやならそれでもいい 応えが出ないなら待つから 未来の私のとなりに あなたがいなかったとしても あなたはわたしの 一番 大好きな人 あと一度しか言わないから
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加