毎日、毎日、毎日。

たんぽぽの綿毛の行き着く先は誰も知らない

　え？
　今、なんて言った？

　つかお前、そんなこと一言も言ってねぇし。

「お前を人間にしてやると言うておるのだ。
はて、そうかのう？
まぁ、そんなことどうでもいい」

　本当に、人間になれるのか……？

　俺は心で会話するのに大分馴れてきた。
　というより、今思えば俺は喋れない。
　心はあっても所詮、人形だからな。

「さよう、ただし条件つきでな」

　条件ってなんだ？

「なぁに、簡単さ。
お前が人間になったら、川島ミクと青山カナトをくっつけるだけ」

　ミクとカナトを……？
　本当にそれだけでいいのか？

「あぁ、そのかわり出来なければ、お前は人形に戻ってしまうがな」

　何故お前はそんな事をするんだ？
　お前に利益はないじゃねぇか。