0人が本棚に入れています
本棚に追加
『ライラ!サクラ!攻撃!クラリスは私を守って』
『はぁ~い♪』
『今日こそ、絶対勝つ!!!』
『ナディアを守るの?・・・わかったわ』
ライラとサクラは、ジェイクに向かって走り出す。
クラリスは、ナディアの前にたち刀を構えた。
エレナたちは、全く動こうとしない。
ジェイクがまだ何も言わないからだ。
騎士は、王が指示をしないと動く事が出来ない。
しかし、エレナたちに焦っている様子はない。
そうしている間にも、ライラたちは、近づいてくる。
『エレナ、行け』
『王の仰せのままに』
ライラたちが、見届け人の前を通ると同時にジェイクは、エレナに指示を出した。
エレナは、一歩前に出ると鞭を降り下ろした。
パンッと乾いた音を響かせ、ライラたちに威嚇した。
その威嚇にライラたちの動きが止まる。
『痛そうだな・・・』
『サクラ・・・痛いの嫌いですぅ~』
『あら、2人とも来ないの?なら私から行くわよ?』
エレナは、ゆっくりとライラたちに近づいていった。
エレナの威嚇で怖じ気付いたライラとサクラは、後退りしようとしたが、ナディアに一喝された。
その一喝でライラは、我に返り、エレナに向かって行く。
相討ちになっても構わない。
その気持ちでライラは、虎爪を降り下ろした。
しかし、そこにエレナの姿はなく。
慌てたライラは、周囲を見渡した。
『きゃぁぁ!!』
『サクラ!!』
ライラが振り返ると、サクラは倒れ、エレナが不敵に笑っていた。
ライラが攻撃を仕掛けた一瞬でサクラの元へ移動し倒すなんて、常人には出来ない。
ライラは、地面に座り込んだ。
『あら?腰を抜かしたの?』
『あ・・・』
『ライラ!そのまま王を狙いなさい!』
『でも・・・・』
『考えていては駄目よ』
ライラが躊躇っている間にエレナはライラの背後に回り、鞭を振り上げていた。
最初のコメントを投稿しよう!