仮想空間

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『ライラ!サクラ!攻撃!クラリスは私を守って』 『はぁ~い♪』 『今日こそ、絶対勝つ!!!』 『ナディアを守るの?・・・わかったわ』 ライラとサクラは、ジェイクに向かって走り出す。 クラリスは、ナディアの前にたち刀を構えた。 エレナたちは、全く動こうとしない。 ジェイクがまだ何も言わないからだ。 騎士は、王が指示をしないと動く事が出来ない。 しかし、エレナたちに焦っている様子はない。 そうしている間にも、ライラたちは、近づいてくる。 『エレナ、行け』 『王の仰せのままに』 ライラたちが、見届け人の前を通ると同時にジェイクは、エレナに指示を出した。 エレナは、一歩前に出ると鞭を降り下ろした。 パンッと乾いた音を響かせ、ライラたちに威嚇した。 その威嚇にライラたちの動きが止まる。 『痛そうだな・・・』 『サクラ・・・痛いの嫌いですぅ~』 『あら、2人とも来ないの?なら私から行くわよ?』 エレナは、ゆっくりとライラたちに近づいていった。 エレナの威嚇で怖じ気付いたライラとサクラは、後退りしようとしたが、ナディアに一喝された。 その一喝でライラは、我に返り、エレナに向かって行く。 相討ちになっても構わない。 その気持ちでライラは、虎爪を降り下ろした。 しかし、そこにエレナの姿はなく。 慌てたライラは、周囲を見渡した。 『きゃぁぁ!!』 『サクラ!!』 ライラが振り返ると、サクラは倒れ、エレナが不敵に笑っていた。 ライラが攻撃を仕掛けた一瞬でサクラの元へ移動し倒すなんて、常人には出来ない。 ライラは、地面に座り込んだ。 『あら?腰を抜かしたの?』 『あ・・・』 『ライラ!そのまま王を狙いなさい!』 『でも・・・・』 『考えていては駄目よ』 ライラが躊躇っている間にエレナはライラの背後に回り、鞭を振り上げていた。
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