仮想空間

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ライラは間一髪で回避した。 そして、そのままジェイクに向かって行く。 ライラが虎爪を降り下ろそうとした瞬間、ジェイクはレイナから武器を取りライラの腹部めがけ突き上げた。 『ぐっ!!』 『フリールールは、王も戦えるんだぜ?』 『ちく・・・しょう』 ライラは、ゆっくりと倒れていった。 残ったナディアたちもエレナが片付けていた。 ナディアが倒れたと同時に見届け人は、ジェイクの方を指差した。 『勝者 ファントム!』 『肩慣らしにもならない』 ファントムとは、ジェイクたちのチーム名だ。 見届け人が勝者を告げるとジェイクの足下から小さな箱が現れる。 ジェイクはその箱に腕輪を翳す。 すると腕輪からホログラフによって勝敗数が表示された。 ジェイクの勝敗は、119勝から120勝に書き換えられた。 書き換えが終わると同時にジェイクたちは元の駐車場に戻された。 ナディアたちは倒れたままだった。 ジェイクは、ため息をつきながらナディアたちを起こした。 意識を取り戻したナディアたちは、次は必ず勝つと言い残しその場を立ち去った。 そんな4人の後ろ姿を見ながらジェイクたちはエレベーターに乗り、25階にある社長室に向かった。 部屋につくなりジェイクは、机の上に積まれていた資料に目を通していた。 『一つの進歩もないわね?あの4人』 『始めたばかりだからな。戦い方もまだわかってないんだろ』 『・・・・懲りない奴ら』 『社内の人たちは知らないんだから・・・・私たちのこと』 レイナは、遠い目をしながら言った。 ジェイクの会社に勤めているものは皆、エレナたちのことを何も知らない。 出身地やここに来るでの経緯などの情報は一切知らされていない。 わかっているのは、ジェイクか連れてきたと言うことだけだった。 Kingdomでの強さは、常人ではない。 謎の多いエレナたちをには様々な噂があった。 Kingdomで勝つためにジェイクが作ったロボットだとか、異星人だと言う噂まであった。 『さてと、行くか』 『はい。カルナ留守番頼んだわよ』 『・・・・あぁ』
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