0人が本棚に入れています
本棚に追加
運転をするのはいつもエレナで、助手席にはカルナが乗っていた。
ジェイクとレイナは後部座席に座っていた。
ジェイクの会社は車で約20分の場所にあり、その間にレイナは1日のスケジュールをジェイクに伝える。
それが終わるとカルナから今朝までに届いた郵便が渡される。
その中に一通の黒い封筒があった。
たまに来る黒い封筒。
差出人が書かれていないが、ジェイクたちにはそれが誰からのもので、どんな内容かわかっていた。
今夜"Kingdom"が行われる。
Kingdomとは、"王-キング-"また"女王-クィーン-"と呼ばれるプレイヤー1人と"騎士-ナイト-"と呼ばれる3人の駒でチームを作り戦うゲーム。
20年前、ディオル社が始めたゲーム。
頂点に立てば世界の全ての権利を与えられると言う。
ジェイクたちはある理想のために参加した。
ジェイクが王、エレナたちが騎士。
3年前から参加し、今まで無敗と言う強さを誇っていた。
Kingdomには、2つの対戦方式がある。
フリー、好きな時に好きな人とできる。
大会、エントリーした者だけが参加できる。
『場所は?』
『南のコロシアム。時間は、午前0時』
『久しぶりね』
『仕方ないよ。今回は、参加人数が多いし』
『ワクワクしてきた♪ね、カルナ!』
『・・・・・どうせ弱い』
エレナたちは、その言葉にため息をついた。
はじめて以来強いと思える相手と当たっていない。
それどころか、舜殺してしまう。
大会は、トーナメント式なのだが、Kingdomを運営しているディオル社が勝手に抽選をし、進めてしまう。
そのため、いつ、誰と当たるかはわからない。
試合のある日にこの黒い封筒が届き、場所と時間が指定される。
最初のコメントを投稿しよう!