黒い封筒

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『この大会に優勝すれば、4大大会に出られる様になる。それまでの我慢だ』 『・・・・・面倒だ』 『仕方ないわよ。今の私たちの階級じゃ出られないもの』 Kingdomには、4つの階級がある。 初級ハート、中級ダイヤ、上級クローバー、最上級スペードの順に階級が上がって行き出られる大会も増えていく。 スペードになると4大大会と言う大きな大会に出場する権利が与えられる。 そして、4大大会の優勝者に渡される欠片を集め、王座の守護者を倒せば、王となり世界のすべての権限を与えられる。 しかし、Kingdomが始まって20年、未だに王座は空席のまま。 皆、守護者に勝てず敗北してしまうからだ。 守護者の名はフェルマ。 Kingdomを主催しているディオル社の社長。 フェルマは、4大大会の最高峰 ジョーカーの表彰式に現れ、優勝者に戦いを挑んで来る。 その者が王に相応しいか見定めるために。 ジェイクたちも早くフェルマと戦いたかった。 理想を実現させるためには、誰より早く倒さなければならない。 しかし、その道のりは長い。 4大大会は参加する順番が決められている。 ジャック、クィーン、キングの3つを制覇しなければジョーカーへの参加権は与えられない。 そして、ジャックに参加するためには、今参加している大会で優勝し階級をスペードに上げなければならない。 ジェイクたちには、簡単な事だが、参加者が多い分時間がかかってしまう。 階級が上がる大会は、特に多い。 その大会は、数ヶ月に1回あるだけだからだ。 しかも、定員数も多い。 皆、階級を上げるのに必死なのだ。 『ジャックに行けば、少しは強いのに当たるよ』 『・・・・だといいが』
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