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高校時代は短く、あっと言う間に過ぎていく。私はその中で小さな恋の物語に出逢いました・・・・・・。
私立東静高校。
制服はすごく可愛いのに私以外に女子生徒はいません。理由は簡単。実はここ、一昨年まで男子校だったんです。しかも、全寮制だからなかなか女子生徒が増えなくて・・・。
入学してから一週間。莉子も何とか男子ばかりのクラスも慣れてきていた。
「おい莉子。次、合同の移動教室だろ?早く行こうぜ。」
勝は教科書を持って莉子を急かした。
「そうだ、昨日のテレビ見たか?マジウケたよな!!」
教室を出てから、勝は昨日のお笑い番組がいかに面白かったかを熱弁していた。そして、丁度廊下の曲がり角にさしかかったところだった。
ドンッ!!
莉子は勢いよく走ってきた人物とぶつかって、危うく転びそうになった。
「きゃっ・・・!?」
すんでのところで横にいた勝が支えてくれる。
「莉子!大丈夫か!?おい、お前!危ねぇじゃねぇか!!」
勝がぶつかってきた相手を睨みつける。相手もはっとした表情で私達を見つめた。
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