始まりは突然

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今思えば、それすらも 馬鹿らしく感じてきた それと同時に笑えてきた 「俺、何したいんだろうな…」 ふと上を見上げてみると 空の中から真っ白な雪が 無数に降り注がれていた その暗く深い黒の空は まるで俺の心の中の "なにか"と同じ色を しているようだった 「…ははっ、 意味わかんねえよ…」 それと同時に 俺は後ろを向いて帰ろうとした いまはすべての感情を忘れたい だったらこの感情を 飲み込んでしまえばいい こんなの俺らしくない 何となく、さっき来た所とは 別に裏の道を通ってみた もちろんこんな薄暗い所に 人が出入りする訳はない 俺以外に通行人はいなかった まだまだ雪が止む気配はない
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