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それからシャワーを浴び朝食を食べ家をでた
電車に乗ると2つめの駅で淳がちょうど乗り合わせた
「よう!ヤス」
「おはよ!」
「昨日どうだった?」
「どうだったって…」
「ヤスってほんと女の子に反応しねぇな」
あきれ半分で淳が言った
「そういう淳だって昨日はあんまいつもみたいにはしゃがなかったじゃん」
「実は…俺…
最近気になってる人がいてさ」
「うっそ!!誰々!?」
「学校近くのカフェのお姉さん…」
……
…
…
「嘘♪
おまえが気になってんだろ?」
ああ、これだから淳には隠し事はできない
「あんな綺麗な人ほっといたら他の男に捕まるよ?」
「もう捕まってるかも。
でも今日ちょっと話しかけてみようと思う」
「ほほう。それは楽しみ♪
エスビルで待ってるよ」
淳はほんとに楽しそうな顔を浮かべた
学校に着くとちょっとベルが鳴り、授業が始まった
後ろの席に固まっている僕らは一斉に頭を伏せた
とくに後ろの左端の僕は春の青空と窓から入るそよ風邪にノックアウト
「おーい。お前ら5人かっこいいからって…」
先生の声も遠のいた
春は無性に眠い
部活をしてない僕らは放課後になってはエスビルに行きつける
昨日はたまたまさぼったけど…
僕らの他にも集まるやつはいてゴールがあるからバスケしたりベンチで会話して盛り上がったりする
言わば高校生のたまり場みないなとこだ
だけど一部の人間にしか知られてなくて会う人はみんな知り合いだからとても居心地がいい
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