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「あ!ハナ!!ほら 見て!○○高の王子だよ」 それはある晴れた午後のことだった 私の働いているカフェの前をいつも通る高校生たち その中でも一際目立つ子がいてカフェの女性定員の間ではもっぱらの噂。その子は王子と呼ばれていた さらさらの髪に光り輝く大きな瞳 筋の通った高い鼻にセクシーな薄い唇 なんといってもあの笑顔の可愛さ 女の子顔負けだ 「ハナ!王子可愛いよねー」 同僚のチエコも王子に夢中だ 「チエ、あんた何歳年下だと思ってるわけ? さ!仕事仕事!! 油売ってると社長来ちゃうわよ~」 ……… …… … 「ハナちゃーん!! もう3時でしょ。 上がっていいわよ~」 「社長! はい。じゃあお先失礼します」 社長はバリバリのキャリアウーマンって感じでこのカフェもすべて社長1人で立ち上げたらしい 白を基調としたこのカフェが私はとても気に入っている 裏口を出ると、店の壁に例の王子がもたれ掛かっていた 誰かと待ち合わせかな? とても嬉しそうに微笑んでいるからきっと彼女かな? そんなことを考えながら横を通り過ぎようとしたら 「お姉さん」 呼び止められた。 軽く微笑んでその場を去ろうとしたら 彼も微笑んで「待ってよ」と言った 「なにかな?」 「お姉さん今から時間ある?」 高校生にナンパされるなんて… 私ってそんなに童顔かなぁ 「ん~。ごめんね」 そう言ってまた歩きだしたら、王子もついてきて 「おねがぁーい! 一緒に来てよー」 可愛い顔して頼んでくる反則でしょ 「ちょっと話すだけだからっ ほら!そこ!そこのビルの屋上なんだっ」 そう言って彼は私の手をとってビルの階段を上がった まぁ、高校生だしそんな危険な事はないよね 少しならいっか このビルも知ってるし そう思い彼の後についていった 屋上にはバスケットのゴールがあり、バスケットをする子、DANCEを踊る子、階段式のベンチで話す子たちがいた 彼は私をベンチまでエスコートするとベンチを拭いてそこに私を座らせた 「いきなりごめんね? だけどお姉さんとどうしても話したかったからさ」 そう言ってまゆ毛を下げて微笑んだ か、可愛い///!!!!! おっと危ない、 私なにやってんだ? 私を見る大きな瞳に思考は停止した
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