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「…きて…お‥て」
「フェル君起きて…」
気が付くと席の前のクラスメイトが問題に答えている。
つまり次は僕の番である。
隣では、口をアンルが先生に見えないよう教科書で隠して僕に声をかけていた。
ただ角度的に、おそらく先生から見えるだろう。
しかも、声も結構大きい。
(どれだけ天然なんだよ)
うかつにも少しだけドキッとしてしまった。
「次フェル君の番だよ!」
「あっ、うん、ありがとう」
指摘通り僕の番がきた。
けど普段から真面目にやってない僕には、まったくわからず、結局解けずに終わってしまった。
カッコ悪さが自分を惨めな気分にする。
もう授業のことは投げ出して、また顔を机に着けて眠った。
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