六章

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一に抱えられたまま、風呂場にやってきた。 「これを着るといい」 「ありがとうございます」 手渡された着物を受けとる。 「…このまま後ろを向いている。見張っているから早く着替えろ」 「あ、はい!…うわ、びちょびちょ…」 着物を脱いでいく。 絞れそうなほど水分を含んでいるのがわかった。 濡れた体や髪を手ぬぐいで拭く。 (でも、涼しくて気持ちよかったな…) 「昼から風呂ってものいいだろー」 「ははっ確かに!暑いし汗流せるしな」 そんな声が近づいてきた。 「!」
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