六章

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がらがら、と扉を閉じる。 「…」 「お、一じゃねぇか」 前から歩いてきた男に声をかけられる。 「新八か…」 「どうした?」 「…何がだ」 「そんなに顔、真っ赤にしてよ」 「な…っ」 「珍しいな。暑さにやられたか?小姓ちゃんに頼んで氷でも持ってきてもらえよー」 「あぁ、そうする…」 ひらひらと手を振り、そのまま永倉は去っていく。 一はずるずる、と座り込んだ。 「…っ、」
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