大切な９年間

高校２年...夏

高校２年の夏休み。
家でゴロゴロしてると、今一番聞きたくない人の声が聞こえた。
「あみちゃーん？まだ寝てるの？」
ママ・・・寝かせてよ。夏休みやで。
「何？」
精一杯機嫌の悪い声で答える
「さなちゃんが呼んでるよ？」
３つ上の姉。この頃世界で一番嫌いだった。真面目で線の細いからだ、美人の顔。中の上位勉強が出来て・・・。
劣等性の私にとっては本当に腹の立つ存在だった。でもこの頃世界で一番怖かった。
「あみー。本間にいい加減にしーや？」
は？何であんたにそんな言い方されなあかんの？
きっかけは本当に些細なことだった。
その夜。私は家を出た。