迷子の侍

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  しばらく歩くと獣道ではなく山道へと出た。 「此処を真っすぐに行けば京に着くよ。」 理嵐はそう言い、道を指差す。 「ホッ・・・ありがとうよ理嵐。」 高杉は安心した用に笑う。 「いいえ。」 理嵐も微笑み返す。 二人の間に和やかな空気が漂ってた時だった。 「理~嵐っ!!!」 「姉様ぁ~!!」 『!!!!』 近くの茂みから沖田を乗せた紅桜が飛び出してきた。 高杉、吉田は驚く。 狛羅はピョンと軽やかに後ろにジャンプし、それを避ける。 「理嵐っ理嵐!!わかったよ!!」 沖田は凄く興奮しているのか高杉、吉田の存在に気付いていない。 「はいはい、話は後で聞くから。」 理嵐は軽く流す。 だが相手はあの沖田だ。不機嫌丸出しの表情になり、高杉、吉田を見る。 「・・・貴方達は?(コイツ等誰だよ。)」 どす黒い空気が辺りを包む。 「あっ・・・俺達は・・・」 「迷子だよ。」 理嵐は高杉の言葉を遮って答える。 「迷子迷子!!」 紅夜は楽しそうに高杉の足元を駆け回る。
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