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部屋に残った理嵐は自分の手を見る。
欝すらと消えかけるその手を悔しそうに握りしめる。
「私・・・歴史変えられたのか?否・・・まだだ。
まだこの壬生浪士組と政治についてまだ・・・。それに知識も・・・っ。」
理嵐の呟くその声はとても小さいが、強い意志を持っていた。
<同時刻>
「っ!!?」
ここは深い森の中・・・。
妖狼達はこれからおこる満月によって引き起こされる“妖”の力で人を傷付けない為人気のない山に来ていた。
その中で狛羅は何かを感じとったように顔を上げる。
「(なんだ・・・今の悪寒は・・・。)」
「兄様?」
紅蘭が不安そうに狛羅を見る。
「イヤ・・・。」
狛羅は気のせいだろうと足を進めた。
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