桜のダンス【事件編】

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こいつ──稲沢 明人(イナザワアキト)が厄介事を持ち込むのはそう珍しいことではない。 その度にアキトと悪友である僕はその厄介事の解決を手伝わされた。 これがメンドクサイのなんのって 僕だって出来ればそんなことはせずに、読みかけの小説に集中したい。 しかしアキトとは4年間クラスが一緒なこともあって、そう簡単に袂を分かつわけにもいかない。 アキトの話を断るのはなかなか難しいのだ。
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