†第2章†

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コンコン 落ち着く暇もなく、外から扉が叩かれる 「(ぎん)です。入ってもよろしいでしょうか?」 「ええ、どうぞ」 返事をすると燕尾服に身を包んだ1人の男が姿を現した 高身長で細身なその男は優雅に一礼する 「失礼します」 「何用ですか?」 間髪入れず未月がそう問うと、銀はゆったりとした口調で要件を述べ始めた 「本日は王の日です。1時間後に正装をして聖堂にお集まりください」 王の日、ね…… 「分かりました。いつものように、私1人で向かうので迎えは不要です」 「承知しております」 銀はまた優雅に一礼した 「1つお願いがあるの。その後、アロウを呼んでおいてくれる?」 そう言うと銀の顔が少し歪む 理由は知っている 私が今の地位に似つかわしくないことをするからだ 「アロウですか……。剣術をなさるのですか?」 誰も私のすることに意を唱えることはないが、ほとんどの人が賛同もしてくれない 賛同してくれる人はほんのわずか 「ええ。お願いできる?」 「承知致しました」 銀はまた一礼をし部屋を出ていった
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