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「……三次元に興味がない?」
おれは少し疑問に思って聞いてしまった。
「島崎とか言ったな、その通りだ。ぼくは三次元に興味がない。ぼくが興味あるのは二次元だけだ。」
「……つまり、オタクってこと?」
「そうだ。ぼくは自分がオタクだということをしっかりと認識している。質問はそれだけか?」
「……あぁ。それだけだけど」
「ならぼくのターンはもう終わりだ」
やばい。三次元に興味がないなんて言うやつ初めて見た。
まぁ、中学のときにもアニメとかが大好きなやつはいたけどそこまでじゃなかった。
おれは初めて見る完ぺきなオタクに内心少し興味があった。
「ちなみにね、さっちーとかがみんは一緒の中学出身なんだって」
「そうなんだ」
「うん! じゃあ、かがみんの番も終わったから残るはあたしだけだね!」
そう言うと、その子は部屋の奥にあるステージのようなところに立った。
「やっとあたしの番だね! 待ちくたびれたよ~。それじゃあ、あたしのプライバシーを紹介しちゃうよっ! あたしの名前は井上凪だよ。 9月17日生まれのおとめ座で、血液型はO型。特技は24時間遊ぶことだよっ! それから、好きなことは……」
一人楽しそうに自己紹介をする、司会のようなことをしていた子は、満面の笑顔でしゃべっていた。
頭の左右でリボンのようなものをつけた小さいツインテールをつくった茶色の髪。
足もすらっとしていて、スカートの下から少しだけ見える太ももは白くてきれいだ。
全体的にもスタイルがよくて、モデルのような容姿をしている。
そんな元気いっぱいの彼女は、それから10分以上自分の自己紹介を続けた。
「あたしの自己紹介はこれで終わりだよ! これで全員終わったね!」
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