少年の章

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「え、ええー」 勇一の予想をはるかに越える炎が火柱をあげ、夜空の星にまで届きそうになる。勇一はその時確かに巨大な邪悪なオリオン座を見た。 あせった勇一は足で踏んで火を消そうとするが、炎は彼の背丈をあっという間に越える。 「あ、ああー家が燃えちゃう」 左手にペットボトルを握っていることに気づく。 「ああ、これだあー」 慌てて手がうまく動かない。なんとか蓋を取り去ると炎よ消えろと液体をぶちまけた。
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