甘味デートは敵だらけ-第五堕-

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「私なら…大丈夫ですから」 沖田の思っていることに気付いた葵は、 斉藤の腕を掴んでいる沖田の手を、そっと剥がして静かに言った 「………貴女って人は……」 そんな葵を見て、静かに呟くとニッコリと微笑む 「わかりましたよ…… ただし、何かあったら言うのですよ?」 沖田を見て、頷いた後、葵は斉藤に何処かへ連れて行かれた 「一さん……お願いがあるんです」 斉藤と葵は今、葵の部屋にいる 監禁令は、約1週間でその間は、幹部が交代で監視するという事らしい 葵には、なぜ自分に監禁令が出たのか… その理由はわかりきっていた そして、近いうちに自分が自分でなくなる事も… 「何だ?」 あまり人に頼ろうとしない葵からの頼み事 それは、思いも寄らないものだった 「……私が私で無くなった時、私を殺して下さい」 「………どういう事だ」 沖田などなら冗談に受け取っただろう だが、斉藤は冗談には受け取らなかった いや、受け取れなかったのかもしれない …………葵の目は、 まるで自分の死期を悟ったかのような… 闇を宿していたから……───
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