3月11日

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私と工業の警備員さんと一緒に避難者名簿を書いてもらう為に、一部屋ずつ周り名簿を作りました。 大体の人は寝て静かになっても、親戚や家族がまだ見つからないと言って探しに来る人がたくさん居ました。 そこに私の同級生のおじいさんが来て同級生の安否確認したかったけど、違う人を探して居たので大丈夫だと思い、聞きませんでした。 早く親戚の人を探したいのに私と話して無駄な時間を取るよりも、安否確認をして欲しかったんです。 みんなと連絡を取る為に、校庭に行きました。 校庭ならギリギリメールは出来るから薄着のまま校庭に行きました。 私の彼氏から6件、同級生から15件、いとこから7件、みんな心配してくれて「大丈夫?メール出来たら返して」などの内容のメールが来ていました。 涙を必死に堪えながら半分の人には返せましたが、文章を打っている途中に電波がぷっつりと切れて返せなくなり、しぶしぶ戻りました。 セミナーハウスの目の前で木を燃やして暖をとっているおじさんたちに、外も中も寒いけどここは暖かいからおいでと言ってくれました。 その一言だけで心が暖かくなりました。 おじさんたちと一緒に暖をとっていると、一人のおじさんが「寒いんだからこれ着な」と言ってジャンパーを貸してくれました。 さらに嬉しくなりました。それだけでいいのに、私にコーヒーをくれたり、干し柿や栄養ドリンクをくれました。 家が流されたおじさんも優しくしてくれました。(ジャンパーを貸してくれた人、コーヒーをくれた人、栄養ドリンクをくれた人、警備員さん) おじさんたちは「こういう時こそ助け合いをしていかなきゃね!」と明るく話して居ました。 家が無くなって辛いはずなのに、全くそういう素振りをしないおじさんたちはすごいと思いました。尊敬しました。 私がおじさんたちくらいの年だったらこういう考えが出来るかと考えると、私には出来ないと思いました。 本当に尊敬出来る大人に逢えて良かったです。
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