甘党、一匹狼と出会う

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「はぁ…めんど」 学校に課題を忘れた祐は 足早に学校に向かっていた。 すでに夕暮れ時でカラスの声が響いていた。 部活中の人達を尻目に祐は校舎へ入り教室へと向かった。 《ガラッ》 ドアを開けると静まり返って夕焼けに染まった空の光が反射した空間しかなかった。 「誰もいない…のも当たり前か」 祐はポツリと独り言を呟くと自分の机に向かった。 すると自分の机の上に紙があった。 帰るときにはなかった…はず。 と思いそれを手に取った。 ところで思い出した。 『そういやそろそろ相方決めの時期か…』 相方決めとはクラスの誰かとツーマンセルになりなにかと一緒に行動するというこの学校のおかしな決まりだ。クラス替え直後に行われる相方決めは一年のときは奇跡的に紗弥加だったが二年連続は無いだろう。今同じクラスなのさえ奇跡的だ。 祐は溜め息をつき紙をみた。紙にはこうあった。 [この紙と同じ花の人を探してね] 紙には蓮の絵がある。 「はぁ…よくやるなぁ」 そう呟いた時だった。 「オイ」 イキナリドアの方から男子の声がした。 祐が恐る恐るドアの方をみると… 「なんだ?その紙」 「君は…」 喧嘩番長として恐れられる少年、折合狼がそこにいた。
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