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「まじか…」
祐は朝からこの世の終わりのような顔をしていた
昨日の出来事が頭を駆け巡る
学校伝統ね相方決め
それの自分の相手は喧嘩番長『折合狼』
「嘘でしょ…」
はぁ…と今日何回目かも分からない溜め息をついたとき
「ゆっうちゃぁぁぁぁん」
祐はその聞きなれた声の方に思わず面倒臭そうな顔をしながら振り替えった
「朝から煩いなぁ…紗弥加」
後ろから勢いよく紗弥加が走ってた
「何言ってるの!いつもの事じゃない!」
「それもそだね」
祐はあっさり肯定しスタスタと歩き出した
「ちょっとそれもひどくない?」
「いや全然」
またしてもあっさり否定する祐
紗弥加はほっぺを膨らませて不服そうにしている
が、イキナリ「あっ」
と何か思い出した様に声を上げた
「ん?どうかしたの紗弥加」
祐は隣を歩く紗弥加を見た
すると紗弥加はキラキラした笑顔で話し出す
「あのねあのね!!実は昨日神山君からメールがあったの!!」
「へー…なんて?」
紗弥加は一回転して言った
「明日委員会について話があるって!!」
「………………………で?」
「え~リアクション薄い!!」
神山とはクラスメイトの神山来(かみやまらい)のことだ
イケメンで成績優秀
おまけに性格もいいため密かにファンクラブがあるほどだ
紗弥加も来に熱を上げている一人だ
紗弥加は抗議の声を上げたが祐は
興味なさそうに「はいはい」と軽くあしらった
またしても不服そうにしている紗弥加
腕を組みブツブツ言う
「祐はもうちょっと他の男子に興味もつべきよ…」
しかし祐は即座に言う
「いや、糖分さえあれば問題ない」
紗弥加はわざとらしく肩を落とす
「まったく…祐は」
しかしニヤリと紗弥加は笑うと…
「悪い子にはこうよ!!」
と、祐の髪をしばっているゴムを取ってしまった
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