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――――ルミスト 集合場所
「で?その子は誰なんだ?」
「いや、だから迷子だって!」
何とか無事に集合時間前に戻れたオレとエレナを待っていたのは、何故か小さい女の子と手を繋いでいるレオンだった。
犯罪の匂いがプンプンする。
「なぁ、レオン。確かにこの子は可愛い……だけどな、理性に負けて誘拐するのはいけない事だと思う。」
「肩をポンポンと叩くその手は何?あと、誘拐じゃねぇから!迷子だって言ってんだろ!?」
「ん?麻衣子ちゃんって言うの?おまっ、名前まで無理矢理聞き出すなんてっ!あんたをそんな風に育てた覚えは無いわよ!」
「育てられた覚えも無いし、何か色々とちげぇぇ!!」
最早、発狂状態になってるレオンはきっとこのカップルだらけの町で一人淋しい思いをしたんだろう。
「何だよ、レオン。御機嫌斜めみたいだな。」
「うん、誰かさんの所為で斜めどころか直角に折れ曲がってるよな。」
「……で、この子の親御さんを捜して貰う為に此処に来たと。」
「最初っからそう言ってたよな?わざとだよな?」
レオンの言葉を無視してその迷子とやらの女の子を見る。猫耳があるからクレアと同じくビーストなんだな。うん、可愛いらしい。
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