第二話 "集合"

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第二話 "集合"

相手はあまりにも強大だ。 抗う術はあまりに乏しく、倒す手段はあまりに少ない。 だが、我々は生き残る。 生き残りたいから、生き残る。 生き残らねばならないから、生き残る。 耐え難きを耐え、抗い難きを抗い、倒し難き相手を妥当する。 「……ならば、」 武器。 武器が、必要だ。 ただでさえ強大な相手。 ソレを相手に戦おうというのであれば、せめて相応の武器がなければ話にもなるまい。 「つまり―――、」 ―――仲間。 盟友と呼んでもかまわない。 無条件で利害(運命)を共有する共同体。 信頼でも利害でもない、しかしそのどちらでもあるものにつながれた関係。 時に。 そういったモノが、何物にも勝る武器になることが、ある。 例えば、 「生き残る」という、ただその目的のためだけにひたすらにともに駆け抜けるとき、など。 取り分けていうならば、 「―――今が、そのときだ」
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